初めて出逢ったときの君は、興味と恐怖心が入り交える存在だった。ちょっとした勇気を振り絞った。用途は理解しているつもりだったが、兎にも角にも使用方法を教えて下さい。そんな感覚。誰もがそうだったのでは?
正確な照射。前任者の好みと合致しなければ痛い目に遭う。どこであっても用心に越したことはない。
最近では「こんにちは!」と言わんばかりに一連の流れが自動化されている事もあるという。
嘗ては、大きめのスリッパのような白い物体が今ではSFさながらのロボではないか。ヒトが生み出したモノではあるが使用者はただ順応していくしかないのだろう。
この画期的なシステムは大手衛生機器メーカー達によって持ち込まれた。1964年に伊奈製陶(現・LIXIL)がスイス製の温水洗浄機能付便器を、東洋陶器(現・TOTO)が米国製の温水洗浄便座の輸入販売を開始。67年には伊奈製陶、次いで東洋陶器が国産化を果たした。
開発当初は輸入品が参考にされた。だが、日本人の体格に不釣り合いであったり、温水や温風の位置に食い違いがあるなど絶妙な調整が必要であった。肝心のノズルをどうするか。「尻型」のデータを収集し基準値の測定を繰り返したという。まだ、洋式が一般的ではなかった時代。エンジニア達の飽くなき挑戦によって生まれたといっても過言ではない代物なのである。そして80年代には「おしりだって、洗ってほしい」と衝撃的なテレビコマーシャルが普及を加速させた。先見の明は一般化し次なる世界観へと続いていく。
「今日は体調が良さそうですね」「もう少し前へ」なんて。現実的にはやはり誰か本当の使い方に関する正解を教えてほしいといったところなのだが。
※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.58に掲載したものより抜粋しています。
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