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【News Release】応用地質:建設事業における環境負荷低減をめざす 産学研究コンソーシアムの設立について

2021/3/3 17:50

【News Release】応用地質:建設事業における環境負荷低減をめざす 産学研究コンソーシアムの設立について

2021/3/3 17:50

発表日:2021年3月3日
発表者:応用地質株式会社
表 題:建設事業における環境負荷低減をめざす産学研究コンソーシアムの設立について

 応用地質株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:成田 賢、以下「当社」)は、自然由来重金属の物質挙動及び環境変化とその測定に関する研究に係るコンソーシアムを設立いたしましたのでお知らせします。

 掘削工事等に伴い発生する有害な自然由来重金属※を含む岩石や土砂の量は、近年は、その対策を行う必要のある建設工事の対象が拡大されてきたことに伴い、増加傾向にあります。自然由来重金属を含む土砂等は、有害物質が溶出するなどして周辺環境へ悪影響を及ぼさないよう、事業者には土砂の搬出から処分までの過程で十分な配慮が求められています。

 しかしながら、通常これらの事業で発生する土砂の量は膨大であり、その処理には多大なコストを要し、事業者の大きな負担となっています。また、近年の研究では、これらの対策工事に係る温室効果ガス(CO2)の排出量も1事業あたり 21.6 万㎏との算出例もあるなど、地球環境に与える負荷も決して少なくありません。

 このため、低コスト・低環境負荷型の自然由来重金属等の新たな対策方法が望まれますが、特に岩石を掘削した岩砕(ずり)の対策においては、盛土内部における重金属等の溶出や吸脱着といった物質挙動は十分に解明されておらず、それらの挙動を踏まえた対策方法の立案が困難な現状にあります。

 この技術課題を解決するため、弊社は、つくば市の自社敷地内に実大盛土実験設備を設置し、盛土内部の自然由来重金属類の物質挙動及び環境変化とその測定に関する研究をオープンラボとして推進することといたしました。

 コンソーシアムは 2021 年 2 月 1 日に設立し、法人会員 7 団体、個人会員 10 名で発足しました。

 盛土実験設備には、様々な最新の IoT センサを設置し、盛土の内部環境の測定と間隙水・浸出水の定期水質分析を行い、重金属等の挙動を確認します。約 2 年間の実証試験を行い、適切なモニタリング方法の確立とともに低コスト・低環境負荷型の対策工法の開発・普及を目指していきます。

組織名称:盛土内部の物質挙動及び環境変化とその測定に関する研究に係るコンソーシアム
会長:乾 徹 国立大学法人大阪大学工学研究科 地球総合工学専攻教授
副会長:加藤雅彦 明治大学農学部農芸化学科准教授
法人会員:7団体
個人会員:10 名
設立日:2021 年 2 月 1 日

※自然の岩盤や地層に含まれているヒ素やフッ素、鉛などの天然の有害重金属。掘削工事等で地表に曝露されることで、環境や健康に悪影響を及ぼす恐れがある。

〔公式ページ〕
建設事業における環境負荷低減をめざす 産学研究コンソーシアムの設立について
※掲載テキストは発表情報の全文または一部抜粋です。元となるプレスリリースは発表元による発表当時のものであり、最新情報とは異なる場合があります。※詳細情報は公式ページをご参照ください。