News Release

【News Release】サーラコーポレーション:~快適で健康な空間づくりに向けた大学との共同研究で実証~ 女性に合わせた冷房温度設定でも、除湿により男性の睡眠効率が向上

2021/7/29 18:00

【News Release】サーラコーポレーション:~快適で健康な空間づくりに向けた大学との共同研究で実証~ 女性に合わせた冷房温度設定でも、除湿により男性の睡眠効率が向上

2021/7/29 18:00

発表日:7月29日
発表元:サーラコーポレーション
表 題:~快適で健康な空間づくりに向けた大学との共同研究で実証~ 女性に合わせた冷房温度設定でも、除湿により男性の睡眠効率が向上

 株式会社サーラコーポレーション(本社:愛知県豊橋市、代表取締役社長:神野吾郎)の連結子会社であるサーラ住宅株式会社(本社:愛知県豊橋市、代表取締役社長:山口信仁、以下「サーラ住宅」)は、関西大学・都築和代教授(環境都市工学部)と豊橋技術科学大学との共同研究において、昨年に引き続き、夏期の睡眠環境について検証し、睡眠に関する新たなエビデンスを得ましたので、お知らせいたします。

 共同研究は、サーラ住宅の宿泊体感型モデルハウス(豊橋牟呂町展示場/愛知県豊橋市)において2017年より4年間、夏期の7月~9月の累計63日間、各日1~3人の被験者が参加して行いました。宿泊体感型モデルハウスは、全館調湿換気システム※1を備えており、湿度を50%に制御できます(以下、除湿とよぶ)。

 今回の実験では、その除湿の有無及び男女差が、睡眠にどのような影響があるか比較検証しました。睡眠時のエアコン使用による起床時の冷えや倦怠感などの体調不良を嫌い、タイマー設定を使用する人が多い使用実態を反映し、実験はエアコンを就寝1時間30分後に停止した状態で睡眠効率※2を測定しました。(エアコン停止後の室温は多くの人が蒸し暑さを感じる28℃~29℃に上昇)

■検証結果のまとめ



・男性は、除湿無の空間で睡眠効率は低下した。しかし、除湿により中途覚醒時間が減少し、睡眠効率は改善した。
・女性は、除湿の有無による睡眠効率に差はなかった。
・一般的にエアコンによる冷えや倦怠感が苦手な女性に合わせた、冷房温度・タイマー設定の睡眠環境でも、除湿することで男性の睡眠効率は女性と同等となった。

 この結果、女性に合わせた冷房温度設定でも、除湿により男性の睡眠効率が向上することが分かりました。つまり、男性・女性全ての人の睡眠効率の維持・向上が期待できます。

 近年、健康や日中の集中力に影響を与えるものとして、睡眠の質に対する関心は高まっています。断熱性能だけでなく湿度や空気の質まで含めた空間づくりは、住宅の快適性を向上し、住む人の健康面をサポートします。当社では共同研究を通して、より一層快適で健康的な空間づくりに取り組んでまいります。

※1 第1種の24時間換気システムに除湿・加湿機能を付加したもの。「べステア・プラス」で採用。
※2 アクチグラフで活動量を測定し、下記の式により算出したものです。アクチグラフは圧センサーで加速度圧を計測することにより、活動量を連続して測定する方法。睡眠・覚醒リズムを調べることが可能。



■関西大学・都築和代教授(環境都市工学部)のコメント
 人は皮膚での血流による乾性放熱と汗による蒸発潜熱により、寝ている時も体温調節しています。男女ともに、除湿有の方が中立側の温冷感申告で、快適側申告となっていました。睡眠効率は女性では除湿の有無による差が認められませんが、男性では除湿有の方で中途覚醒時間が減り睡眠効率が高くなっていました。低湿な環境は放熱を促進し、基礎代謝量の高い男性では有効であると考えられます。つまり、女性が嫌うような低い冷房温度設定にしなくても、湿度コントロールにより男性は女性と同じ程度によく眠れることが分かりました。


【 参考 】前回のリリース概要(2020年8月7日発表)
■快適で健康な空間づくりに向けた共同研究で、室温28℃でも除湿により睡眠効率が向上することを実証
 温度・湿度が人に与える影響については、これまで行われてきた検証の多くが「快適性」といった心理的な評価によるものですが、今回の実験では、睡眠効率・直腸温(以下深部体温と称する)・皮膚温など、主に生理的評価から検証を行いました。

 その結果、エアコン停止後に室温が28℃~29℃(多くの人が蒸し暑さを感じる温度)に上昇しても、全館調湿換気システム※1により湿度を50%に維持することで、深部体温は低下を続け、睡眠効率は向上することが実証されました。睡眠効率はアクチグラフ※2で活動量を測定し、下記の式により算出したものです。



■検証結果のまとめ ※3
・温熱環境が人に与える影響のうち、一般的に温度が支配的だといわれています。しかし、エアコン停止後に室温が28℃~29℃に上昇しても、全館調湿換気システムにより湿度を50%に維持することで深部体温は低下を続け、皮膚温の上昇は抑制され、睡眠効率は向上しました。
・室内環境に対する反応には個人差があり、暑がり・寒がりとして一般的に自己申告がされています。皮膚温は除湿の有無だけでなく、暑がり・寒がりという感じ方の個人属性の影響も受けました。この2つに交互作用はありませんでしたが、暑がりの皮膚温は最も上昇を抑制されました。

※1 第1種の24時間換気システムに除湿・加湿機能を付加したもの。「べステア・プラス」で採用。
※2 圧センサーで加速度圧を計測することにより、活動量を連続して測定する方法。睡眠・覚醒リズムを調べることが可能。
※3 空気調和・衛生工学会中部支部 学術研究発表会論文集
 第21号 pp.29-32 「夏期のデシカント換気が生理反応及び睡眠効率に与える影響」柴山依子他、2020年3月

〔公式ページ〕
サーラコーポレーション

※掲載テキストは発表情報の全文または一部抜粋です。元となるプレスリリースは発表元による発表当時のものであり、最新情報とは異なる場合があります。※詳細情報は公式ページをご参照ください