蓄電池

関西電力など、異機種蓄電池の一括遠隔制御 可能性確認

2020/3/25 17:00

関西電力など、異機種蓄電池の一括遠隔制御 可能性確認

2020/3/25 17:00

 関西電力など10社は3月25日、家庭用・産業用蓄電池を活用した周波数制御技術に関する実証試験の結果を発表した。試験は19年12月2日から20年1月31日まで実施していた。

 同試験では関西電力が日本電気と構築した蓄電池を一括制御するための蓄電池群監視制御システム『K-LIBRA』を用いた。結果、メーカーの異なる蓄電池でも同システムの司令に基づき遠隔から秒単位で一括制御できることがわかった。蓄電池の出力を周波数制御とエネルギーマネジメントの目的別に切り分ける技術も確認した。

 また需要家の蓄電池の使用状況を考慮し、周波数制御に使用可能な調整力を計画する機能を同システムに実装したことで、調整力が昨年度の約4倍に増加した。一部の蓄電池が通信不可能になった場合は、速やかに他の健全な蓄電池に出力を司令することで、周波数制御を継続できたとする。

 試験は資源エネルギー庁の補助事業『平成31年度需要側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業費補助金」の交付を受け実施した。補助金交付の対象外となるがデルタ電子やパナソニックの蓄電池2台と電気自動車の充放電器1台を追加した検証も同時期に行い、同様の結果を得られたとした。

○実施者
関西電力
エリーパワー
三社電機製作所
山洋電気
住友電気工業
ダイヘン
ニチコン
日本ベネックス
富士電機
YAMABISHI
デルタ電子
パナソニック

〔参照〕
蓄電池を活用した周波数制御技術に関する実証試験 および独自検証の取り組み結果について