インタビュー

フォレストホームサービス:太陽光発電+蓄電システムの セット販売で年商60億円超え

フォレストホームサービス:太陽光発電+蓄電システムの セット販売で年商60億円超え

 全国スマエネ機器販売・施工トップランナーの1社であるフォレストホームサービス(伊神嘉哲社長)。京都を起点に「太陽光発電+蓄電システム」のセット販売で年商60億円規模へと拡大を続ける。自家消費社会の到来、卒FITユーザーの発生、環境貢献、防災・減災といった溢れるビジネスチャンス。果たして、どのような戦略を描いているのか。

催事販売の旗手、アライアンス事業も強化

 太陽光発電市場が立ち上がり始めた08年。同社は住宅リフォームとエネルギーの専門店として開業。翌年には太陽光発電部門を本格化させ、年を追うごとに愛知、東京、宮城、石川、福岡、千葉と全国へ。ショッピングモールなどでの催事販売をメインに業容拡大を図ってきた。本誌が実施する販売店売上高ランキングでは例年上位に名を連ねる有力事業者だ。
 現在、主力となる蓄電システムの取り扱いを始めたのは15年のこと。当時から「太陽光発電+蓄電システム」のセット販売で『自家消費』『防災・減災』といった考え方を提唱してきた。その比率は9割を超える。取締役の松盛孝司営業本部長は「近年、固定価格買取制度の満了を迎えられる卒FITユーザー、多発する自然災害、電気代の高騰などに備え太陽光発電市場では蓄電システムが必須とも言える状況になってきた。自家消費ニーズ、防災・減災対策、環境意識の高まりを感じている。当社としてはお客様のメリットを最大化できるようニーズに応えていき、オール電化、リフォーム、給湯機の買い替え需要、電力切り替えなど含め『顧客ファースト』を徹底していく」と話す。続けて「お客様のニーズに合うならば直販、テレアポといった営業形態も視野に入れ再エネ普及に努めていく。また、大手メーカーさんと協業し販売店不在地域のフォロー、さらには住宅事業者のバックアップなどアライアンス部門の売上比率を25%程度にまで引き上げていきたい」との方針を明かした。

美・食・健康事業立ち上げ、「目標は10万人のファンづくり」

 エネルギー分野だけではない。次なる視座は「美・食・健康」にあるという。伏線がある。同社は自治体・民間企業でのBCP対策として採用されるほか防衛省、経済産業省、内閣府後援『ジャパン・レジリエンス・アワード2019』で最優秀賞を獲得するなど定評がある高性能浄水器メーカー、ニューメディカ・テックを子会社化。「独自技術で『目に見えないものだからこそ安全・安心な水』をテーマに『WACOMS(ワコムス)』ブランドを立ち上げた。メーカーポジションで今春より本格的に流通させていく。当面の目標は全国10万人のファンづくり。エネルギー×防災・減災、さらには美・食・健康という概念を加え、より豊かな生活環境を提供していきたい」との展望を語った。スマエネ販売の雄。今後の展開にも目が離せない。

※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.61に掲載したものより抜粋しています。