VPP

日本エコライフ、V2H用いたVPP実証採択

2020/1/29 11:30

日本エコライフ、V2H用いたVPP実証採択

2020/1/29 11:30

 日本エコライフは1月29日、経済産業省が公募するVPP(※1)実証事業補助金に採択されたと発表した。VPPリソース導入促進事業者として、リソースアグリゲーター(※2)のエフィシエントと連携し九州地域で需要家とVPPリソース制御に関する契約と導入の支援を行う。



 今回の取組ではV2Hを遠隔制御し電気自動車がVPPリソースとして活用できることを検証する。V2Hはニチコン製、V2Hと接続するサービスゲートウェイは岡谷鋼機製、リソースアグリゲーターシステムは東芝エネルギーシステムズ製を使用する。

 採択された同事業『平成31年度 需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワーブラント構築実証事業費補助金』は経済産業省が環境共創イニシアチブを通じて公募している。電気自動車に蓄えた電力を家庭用の電力供給源として利用するV2Hの構築の検証を目的としている。

〔参照〕
「平成31年度 需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業費補助金」に採択決定!

※1:VPP(バーチャルパワープラント)とは
分散型エネルギーリソース(※3)(DER)の保有者もしくは第三者が、分散型エネルギーリソース(DER)を 制御 (DSRからの逆潮も含む)することで発電所と同等の機能を提供すること。
※2:リソースアグリゲーターとは
需要家とVPPサービス契約を直接締結してリソース制御を行う事業者。
※3:分散型エネルギーリソースとは
需要家の受電点以下(behind the meter)に接続されているエネルギーリソース(発電設備、蓄電設備、需要設備)を総称するもの。
(経済産業省HPより引用)


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東京ガス、太陽光+蓄電池+ガスコジェネでVPP運用開始
(2020年1月8日掲載)

 東京ガスと同社100%出資子会社である東京ガスエンジニアリングソリューションズは1月8日、グループ事業所に分散設置している太陽光発電、蓄電池、ガスコージェネレーションシステムを自動で統合制御するバーチャルパワープラント(VPP)を実用化・運用を開始した。

 東京ガス横浜研究所と平沼ビルの太陽光発電電力利用も考慮した建物電力負荷に応じ、東京ガスエンジ幕張地域冷暖房センターのガスコジェネで発電した電気を自己託送により送電する。複数サイト間における電力需給関係において高いレベルでの同時同量を実現したとしている。

 各設備を統合制御するVPPシステムとして遠隔自動制御システムを活用。常時監視データを用いて複数サイトの建物電力負荷や太陽光の出力変動を短期的かつ高い精度で予測し、ガスコジェネからの送電量を最適化、突発的な細かい変動分を蓄電池で吸収するなど、全体統合制御により気象条件の変動や急激な建物受電量の変化にも対応。需要と供給のバランスを絶えず保ち続けるという。

 今後、環境性・経済性に優れた再エネ電源も含む分散型エネルギーシステムの最適化・地産地消への応用が期待できるとした。

〔参照〕
高精度の発電量・建物電力負荷予測に基づく、太陽光発電、蓄電池 およびガスコージェネレーションシステムを組み合わせた バーチャルパワープラントの運用開始について


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東芝など4者、宮古島VPP 蓄電池シェア実証
(2019年12月19日)

 宮古島市、ネクステムズ、東芝インフラシステムズ、東芝エネルギーシステムズは12月19日、宮古島市来間島にて蓄電池シェアリングに関する技術検証を開始した。
 
 宮古島内の市営住宅40か所に余剰電力を監視するためのゲートウェイ装置を設置。東芝グループが保有するバーチャル・パワープラント(VPP)システムで太陽光発電の余剰電力量、充放電可能量に基づき蓄電池を分単位で制御する。充放電過程で発生する電力損失の影響や計画値同時同量制度を加味した30分以内の細やかな制御の実現性を検証していく。蓄電池シェアリングの有効性が確認されれば、公共施設などに設置したBCP用途の蓄電池を平常時でも複数用途に活用できるとしている。

〔参照〕
宮古島市来間島における蓄電池シェアリングに関する技術検証を開始