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【News Release】環境省:低炭素社会実行計画の評価・検証結果(2019年度実績)を取りまとめました(経済産業省・環境省所管業種分)

2021/6/7 18:00

【News Release】環境省:低炭素社会実行計画の評価・検証結果(2019年度実績)を取りまとめました(経済産業省・環境省所管業種分)

2021/6/7 18:00

発表日:6月7日
発表元:環境省
表 題:低炭素社会実行計画の評価・検証結果(2019年度実績)を取りまとめました(経済産業省・環境省所管業種分)

 経済産業省及び環境省は、2省所管の44業種が策定する低炭素社会実行計画について、2019年度実績に基づく評価・検証を実施し、結果を取りまとめました。
 また、低炭素社会実行計画をはじめとする産業界における地球温暖化対策の取組について、国内外への情報発信を拡充するために、取組事例集を作成しました。

1.背景

 一般社団法人日本経済団体連合会及び115業種の業界団体は、CO2排出削減に向けた自主的な取組として、低炭素社会実行計画を策定しています。

  低炭素社会実行計画は、「地球温暖化対策計画」(平成28年5月13日閣議決定)において産業界における対策の中心的な役割として位置付けられており、関係審議会による厳格かつ定期的な評価・検証を実施することとされています。同方針に基づき、業界団体における取組の透明性や信頼性を向上させるため、経済産業省は「産業構造審議会産業技術環境分科会地球環境小委員会」の下に7つの業種別ワーキンググループ(以下、業種別WG)、環境省は中央環境審議会地球環境部会低炭素社会実行計画フォローアップ専門委員会(以下、専門委員会)を設置し、毎年度、所管業種分の評価・検証を実施しています。

 業種別WG及び専門委員会でのフォローアップ結果は、「産業構造審議会産業技術環境分科会地球環境小委員会・中央環境審議会地球環境部会低炭素社会実行計画フォローアップ専門委員会合同会議」(以下、合同会議)に報告され、評価・検証結果及び今後の課題等を整理しています。

2.評価・検証の結果及び今後の課題等の概要

 2020年度は、業種別WG及び専門委員会において、2019年度実績に基づく低炭素社会実行計画の評価・検証が行われ、2021年3月9日から3月12日の期間で書面開催された合同会議において、評価・検証結果及び今後の課題等を取りまとめました。

 合同会議資料は、「添付資料」を御参照下さい。

(1)国内の企業活動における2020年及び2030年の削減目標について

 経済産業省及び環境省所管の44業種のうち、2020年目標は35業種、2030年目標は17業種が達成しており、前倒しで着実に取組が進められています。

経済産業省41業種+環境省3業種(2020年目標・2030年目標)
・2019年度実績が目標水準を上回る(35業種・17業種)
・基準年度比/BAU比で削減しているが、2019年度実績において目標水準には至っていない(注)BAU:何も対策をせず現状を維持した場合(Business as usual)(5業種・23業種)
・2019年度実績が基準年度比/BAU比で増加しており、目標水準には至っていない(2業種・2業種)
・データ未集計等(2業種・2業種)

(2)他部門での貢献、海外での貢献、革新的技術開発の開発・導入について

 経済産業省及び環境省所管の44業種の取組状況は以下のとおりです。

  すでにリストアップやCO2削減量の定量化を実施している業界団体においては、リストアップ項目の増加や定量化の計算方法の精緻化など、記載内容の充実が図られました。

経済産業省41業種+環境省3業種(取組についてリストアップを実施した業種数・リストアップを実施した業種のうち定量的記載がある業種数)

・他部門での削減貢献(42業種・28業種)
・海外での削減貢献(26業種・15業種)
・革新的技術の開発・導入(32業種・6業種)

(3)今後の課題等について

 低炭素社会実行計画の今後の課題等について、書面審議に基づき以下のとおり整理されました。

▶2020年度目標達成の評価

 2020年度を前に35業種が目標を達成済みであるが、新型コロナウイルスの影響は業種や目標指標によっても様々であると想定されます。そのため、2020年度目標達成の評価については実績値での評価を原則としつつ、新型コロナウイルスの影響を除外した場合の評価についても検討もします。

▶2030年目標の点検

 2020年10月に菅首相から2050年にカーボンニュートラルを目指すと宣言があり、また、今年4月には、2030年度に温室効果ガスを2013年度から46%削減することを目指すこと、さらに50%の高みに向けて挑戦を続けることが表明されたところ、各業種でも野心的な2030年度目標の設定が期待されます。

 引き続き、目標達成に向けた課題をWGでの議論等を通じて把握、目標達成の蓋然性を確保するために2030年度に向けてフォローアップを継続していきます。

 併せて、政府の2030年目標に対する産業界の貢献度合いも念頭に入れたフォローアップの在り方について検討を深めていきます。

▶他部門貢献・海外貢献

 環境性能の優れた製品・サービス等の国内外への普及等により、バリューチェーン全体を通じて排出削減に貢献していくことがパリ協定の目指す1.5℃目標の達成にも資するものです。

 国際的な環境情報開示の流れを踏まえつつ、投資家等に対してこれら削減貢献の情報を発信することで、日本企業の貢献や強みが国際的にも評価されることが期待されます。

▶情報発信の強化

 これまで蓄積してきた削減事例、成果及びその方法等を国内外に発信するための好事例集を作成し、グローバルな排出削減に貢献していくための情報発信を強化します。

3.取組事例集の作成について

 各業界の低炭素社会実行計画における取組の中から、他の業界の模範となるものを共有することで、低炭素社会実行計画の更なる深化・充実を図ることを目的に作成しました。

 低炭素社会実行計画の取組促進が期待できる事例として、ホームページを使った訴求、長期ビジョンの提示、業界内での情報共有・活用の3つに大別して15種類の取組を掲載しております。

〔公式ページ〕
環境省:低炭素社会実行計画の評価・検証結果(2019年度実績)を取りまとめました(経済産業省・環境省所管業種分)

※掲載テキストは発表情報の全文または一部抜粋です。元となるプレスリリースは発表元による発表当時のものであり、最新情報とは異なる場合があります。※詳細情報は公式ページをご参照ください