News Release

【News Release】物質・材料研究機構:省電力性・発色性に優れた新しい調光ガラスの実証実験を開始

2020/9/8 17:13

【News Release】物質・材料研究機構:省電力性・発色性に優れた新しい調光ガラスの実証実験を開始

2020/9/8 17:13

発表日:2020年9月8日
発表者:物質・材料研究機構
表 題:省電力性・発色性に優れた新しい調光ガラスの実証実験を開始
~オフィス普及を見据えて、つくば市の施設に実機を設置し耐久性・操作性を検証~

 物質・材料研究機構(NIMS)は、茨城県つくば市と共同で、NIMS開発の材料を用いた、透明度をスイッチで切り替えられる「調光ガラス」を、市民が利用する施設の窓に設置し、将来の実用化に向けて、長期使用に対する動作安定性と切り替えの操作性向上に関する実証実験を9月8日から開始します。

 遮光/透明状態をスイッチで自由に切り替えられるエレクトロクロミック(EC)調光ガラスは、カーテンやブラインドを必要としない次世代窓として注目されています。現在、ボーイング787などで使用されていますが、消費電力や発色性の面で課題がありオフィスなどへの普及が進んでいません。そんな中、NIMSは既存材料に比べて低消費電力で駆動し発色性にも優れ、また含まれる金属種を変えることで、青、緑、紫、黒などさまざまな色に変えることができるEC材料「メタロ超分子ポリマー」を開発し、その実用化に向けた研究を進めてきました。今年に入り、メタロ超分子ポリマーの安定供給に目途がついたことから、この材料を用いた新しいEC調光ガラスを数百枚単位で製造し、建物に設置した状態での耐久性や操作性を検証・向上させる実証試験場所の選定を行っていました。

 今回、ベンチャー企業育成や市内研究機関が持つ技術の実用化を推進するつくば市の支援を受けて、青色と紫色のEC調光ガラスをつくばスタートアップパーク(茨城県つくば市吾妻2-5-1)の窓に設置し、長期使用に対する動作安定性に関する実証実験を9月8日より開始します。1,000枚以上の調光ガラス(1枚10cm×10cm)を、木枠に入れて既存の窓の内側に設置します。また、2021年3月までの本実証実験期間を通じて、施設利用者にも操作していただき、要望に沿って切り替えの操作性などを改良する予定です。

〔公式ページ〕 
省電力性・発色性に優れた新しい調光ガラスの実証実験を開始 ~オフィス普及を見据えて、つくば市の施設に実機を設置し耐久性・操作性を検証~
※掲載テキストは発表情報の全文または一部抜粋です。元となるプレスリリースは発表元による発表当時のものであり、最新情報とは異なる場合があります。※詳細情報は公式ページをご参照ください