インタビュー

ライフサービス:スマエネ機器設置工事、累計2万件以上 “小型・軽量”蓄電池で 更なる施工実績拡大へ

ライフサービス:スマエネ機器設置工事、累計2万件以上 “小型・軽量”蓄電池で 更なる施工実績拡大へ

 大阪府岸和田市に本社を構え、太陽光発電や蓄電システム、エコキュート等のスマエネ機器の請負施工から断熱・外構・水廻りリフォーム等まで行う地域密着型の施工店ライフサービス(内田滋雄社長)の蓄電池施工実績が拡大している。

 同社は、関西電力やその子会社かんでんEハウスのパートナー店として、両社の顧客を中心に累計2万件以上のスマエネ機器の設置工事を行ってきた経緯があり、高い施工品質と技術力で定評がある。内田社長自身も技術者として工事を手掛けるが「インターホン取付け等の小さな工事から、法人向け大型設備機器の設置まで自社スタッフを中心としたプロの技術者が対応している。昨今では自家消費ニーズや防災需要から蓄電システムの施工案件が急激に増え、半年前まで月間数件程度だったものが、現在は全施工案件の約半分を占める月間約20件まで高まっている。今後も更なる増加が見込まれる」とする。施工に特化し蓄電システム普及の一端を担う同社だが、社員全員セールスエンジニアとして提案販売ができる一面も持っており「これからは、施工のみならず電力診断サービスを含めた蓄電システムの提案販売にも注力し、これまで培った高い施工品質を武器に売上規模5億円からの業容拡大を目指す」と意気込んでいる。

重要視される施工性能

 そんな同社が蓄電システムを扱う中で注目するのは「施工性能」である。言うまでもなく、エンドユーザーに評価される機器本体の「性能」とは別に、施工者に対する「性能」であるが、この施工性能が良いと1台を設置するのに掛かる人工(にんく)等を軽減でき、人手不足といった課題を解消するのみならず、スピーディな普及にも繋げられる。いずれの蓄電システムも電気的な工事に関しては大きな違いはないものの、基礎工事や現場での運搬・設置等においては機器によって差が出る。「とりわけ、小型・軽量であるほど、そのハンドリングの良さは際立ち、狭小地でも搬入ルートや設置場所で頭を悩ますことも少ない。当然、基礎工事も簡易的なもので済み、設置工数や工事日数が少なく手離れの良さもポイントとして挙げられる。最近では住友電気工業製を設置する機会が増えているが、施工する側から見ると施工性能は極めて高い」と評価する。実際、1件当たり、現調から基礎工事(乾燥期間含む)、設置工事まで3日以上を要する現場もある中で、同社システムはおよそ半日で設置完了でき1~1.5人工で済ませられるケースもあるという。
 卒FITや防災需要から蓄電システム市場が拡大する一方で、人手不足の深刻化が止まらない状況下にあるわけだが、施工事業者の目線に立つと、こうした可能な限り省力化でき且つ作業回転率の良い製品も一定数求められる。メーカー側では、施工性も含めたバランスの良い製品向上が一層必要となってくるかもしれない。

※本記事は次代住宅専門誌 『月刊スマートハウス』 No.60に掲載したものより抜粋しています。