気候変動・脱炭素

Amazon 、再配達率半減効果のある『置き配』を標準化

2020/3/23 15:00

Amazon 、再配達率半減効果のある『置き配』を標準化

2020/3/23 15:00

 Amazonは3月23日、注文時の配送オプションである「置き配指定サービス」を30都道府県で配送方法の初期設定として提供開始すると発表した。対面での受け取りも引き続き選択できるとする。

 対面しない宅配方法の『置き配指定サービス』は玄関を初期設定とし、宅配ボックスやガスメーターボックス、自転車のかご、車庫、建物内受付/管理人のいずれかが選択できる。再配達の軽減によるドライバーの負担軽減、二酸化炭素等の排出削減による環境負荷の軽減に役立つとした。

 岐阜県多治見市では19年11月から1ヶ月間、同様の配達方法を標準とした実証実験を行っていた。利用者の70%が置き配を指定し、通常時の約50%の再配達削減に繋がったとする。反響を受け20年1月からは東京都江東区など8地域で同様の実験を実施。気象状況が多様で集合住宅と戸建住宅が混在する人口密集地域において標準化の優位性を検証できたことから今回の実施に至ったとする。

〔参照〕
Amazon、玄関への「置き配」を30都道府県で標準に


【関連記事】
Amazon、大都市圏で「置き配指定サービス」実証
(2020年1月22日掲載)

 Amazonは1月27日より、東京都、大阪府、名古屋市、札幌市の大都市圏で「置き配指定サービス」の実証を開始する。岐阜県多治見市についでエリアを拡大し標準の配送方法とした際の利便性や効果を検証する。

 気象条件が異なり、集合・戸建住宅が混在する人口密集地域で顧客に合わせた置き配の有効性を検証。在宅・不在にかかわらず、玄関に商品を届ける。標準化により再配達を軽減。二酸化炭素等の排出削減による環境問題への取り組みにも繋がるとしている。

〔参照〕
Amazon、置き配を標準の配送方法として指定 東京都(3区)大阪府(3区)、名古屋市、札幌市で実証実験を拡大

【関連記事】
ビットキー、「置き配」サービスの拡大実証
(2020年2月5日掲載)

 ビットキーは2月5日、楽天が環境省委託事業で実施する「CO2排出量削減効果のある新たなラストワンマイル配送モデルの実証実験」に東急、Yperと参加。神奈川県川崎市のオートロック付きマンションにおける置き場所指定配達「置き配」サービスの実証実験を開始した。

 再配達問題解決の一つとして期待される「置き配」だが、近年のマンションはエントランスにオートロック機能があり、受け取り手の不在時にはマンション内に入ることができない。実証実験では、スマートロックをエントランスに導入、宅配ドライバーが指定された商品を届ける際にのみ入ることを可能とし、不在時も想定した「置き配」サービスの可能性を検証していく。

〔参照〕
オートロック付マンションの置き場所指定配達に関する 環境省の実証実験に本日より参加